クマガイモリカズ展

世間は卒業式の本日はコロナの影響で中学一年生の娘はお休み。
前日から休みとなってご機嫌な娘と色々と約束をしていた。

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今日はパンを作ってから美術館へ行く。
少し前に息子との工芸館へ行った。
それを羨む娘と今日は日本画を観に県立美術館へ行く。

少し前まで住んでいた金沢の街並みはやっぱり好き。
歴史や文化がすぐ近くにあって、生活の一部となっていた。
緑が清々しく犀川を眺めながら散歩したり、幼稚園まで子どもをキックボードに乗せて送り迎えしたり。
それが本当に楽しかった。
あの街並みを通ると懐かしさで胸がいっぱいになる。
何てステキな場所だったんだろうと改めて思う。

そんな金沢の街を訪れる。
朝からウキウキだ。

先ずはパン作り。
パンを作る時はmarimekkoのクロスを広げる。

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トロイヤーフントという東京の雑貨屋さんで一目惚れ購入したもの。
コーディング加工してあるので粉が飛んでも後片付けが楽。
それにこのフルーツ柄が堪らなくカワイイ!
二階にあったお店で、階段を登る時のワクワク感は今でも鮮明に覚えている。
残念な事に、このお店は何年も前にクローズしてしまった。
こじんまりしたカワイイお店で大好きだった。

今日焼くのはハードタイプのくるみパン。
私はハードタイプが好き。
強力粉は春よ恋というブランド粉。
少しお高めな強力粉ではあるが、粉の味はパンの味となるので大事なのである。

今回はドライイーストを使用するが、私は天然酵母推しである。
ほしの天然酵母や白神こだま酵母、自分で種起こしをしたレーズン酵母。
りんご酵母はカビを発生させてしまい失敗。
色んな酵母で作ってきた。
ドライイーストよりも自然の力で膨らませるパンは味わいに深みが加わって香りも良い。

ボウルにクルミ以外を入れて混ぜる。

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お塩とお砂糖は離して入れるよ~と言うと
お肉とこんにゃくみたいねと娘。

娘との女子な時間は楽しい。
ティーンガールの仲間入りをした娘は良き相談相手であり遊び相手、とても仲良しだ。
外ではクールな慎重派で私よりもしっかり者。
いったん家に入ると自分解放スイッチオンで大変壊れた娘になる。
オンとオフを巧みに使い分けている。

パン生地がまとまってきたら台の上で捏ねる。

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最初はベタつく生地だが、奥に伸ばすように捏ねていくとツルンとしてきてポワンとまとまる。
綴じ目を下にしたら一次発酵させる。
今日は肌寒いのでゆっくり発酵してもらおう。
その間に私達は美術館へ。

美術館への道中、娘も息子同様に幼稚園♪と嬉しそうに目で追う。
娘は未だに幼稚園に行きたい発言をするから解答に困る。
少し不思議ちゃん要素あり。

美術館に到着して入り口にモリカズ先生の猫の絵が描かれた案内板が目に入ってきた。
テンションが上がり、娘を誘導させて記念にパシャリ。
娘が早く入ろうよ~と言うので焦って付いていく。
すぐ右手に下に降りる階段があって、熊谷守一展の誘導に心踊らせる。

当日券を購入し、半券と共に猫のシールが貰えた。

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娘はすでに来場済みの私の母からシールをゲットしており、クリアファイルに貼っていた。
当然その二枚のシールも半券も娘行き。
半券にはそれぞれ別の絵が描かれているからだ。

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ワクワクしながら会場入り。
とても好きなタッチ。
モリカズ先生の仙人のような写真に芸術家らしさを覚えて嬉しくなる私。
仙人みたいね、の私のひそひそ声に半笑いの娘。

仙人を芸術家と結びつけるのはおかしいかもしれないが、私の中の芸術家は個性的な変わり者の印象が強い。
個性的な変わり者は、自分を持った人間に見えて私は好きなのだ。
わが道をゆくに憧れがあるのかもしれない。

娘とゆっくりと見て回り、どの絵が好きだとか、筆の使い方が巧みだとか上から目線な会話をひそひそ声で楽しんだ。
たくさんの絵と共にモリカズ先生の人柄も知ることが出来て心も満足。

じぶんはじぶん。
そんな先生に敬服の念を抱く。

娘は金魚がお気に召した様子。
私はツバキとトンボだな。

会場を出るとすぐにグッズ販売があり、娘はポストカードに一心になっていた。
一枚買ってあげるよの声に熱心にお気に入りを探す娘。
選んだカードは私も一番気に入った一枚で、好きなの同じだね~と謎のやっぱりね感を出す。

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とてもステキな絵のポストカードばかりで、下の子の分もお土産で買うことにした。

娘が下の子に選んだお土産カードは猫。
動物好きな下の子にぴったりと。
でも、そっちの方が好きそうだけど~?と最初に選んだカードを見る私。
この猫カッコいいって言いそう~と娘。
その猫は威嚇しているように見える。

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こんなふうなでポストカードが2枚選ばれた。

その先にモリカズ先生の絵が描かれたクリアファイルがあって、娘は一瞬にして虜となる。
手に取ったのは寝そべった猫。
宣伝広告になっているあの猫である。
これ買う!と即決。
そのすぐ横に猫の顔のアップのクリアファイルもあった。
こっちもあるけど?
の私の声に娘は悩みだした。
悩む娘を置いて、その先のグッズを見ていた私。
追いかけるように娘がやってきてクリアファイルを差し出した。

こ、これは。。

モリカズ先生との関係がパッと見わからないクリアファイルを見つけてきた娘。

あの可愛らしい猫そっちのけで、とりわけ渋い浮世絵や北斎チョイス。

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私の娘は渋い。
本当に私の子なのかと思う。
私が中学生の頃はピングーに熱を上げていたのに。
彼女は碁も打つ。
私も幼い頃から碁は日常的に見ていたが、二人で絵や模様を作成する共同作業をしていると思っていた。
つい最近まで。
娘が碁にはまって、ようやく陣地取りだと知る。
私は鷹を産んだかもしれない。


家に帰ってからすぐに発酵が終わったパンの成型をしてオーブンへ。

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夜ごはんを食べながら下の子にポストカードを差し出した。
どっちがいい?

息子が選んだのは威嚇猫ではなく、最初に私達が選んだ一枚。
娘は苦笑いで弟が選んだカードを差し出した。
お姉ちゃんだな~と気持ちが温かくなった。
そして、やっぱり好きなの似てるな~と嬉しく思う。

パンが焼き上がった。

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美味しそう~♪

翌日クルミパンをスライスして焼いて食べた。
すぐになくなりそうだね~。
と頬張りながら写真を見る。

娘を美術館前に立たせて撮った写真がない。
どうやら保存をしなかったかのか、押し損ないしたようだ。

ママらしいね~と笑っている娘。
まるで親。